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基本から学ぶおもてなし-(23)「モノ」から「コト」へ

リアルな「モノ」からバーチャルな「コト」へ

客人へのもてなし・モノからコトへ

皆さん御存知の通り、戦後日本では
「モノづくり」に大変大きな力を注いで来ました。
その結果一時GDPでも世界一になりましたが、
現在は他国に追い越されてしまいました。
世界に類のない日本独自の「モノづくり」が
全く無くなったという訳ではありません。
近年ノーベル賞を受賞したことでも明らかなように、
様々な日本独自の素晴らしい「モノづくり」の精神が存在し、
創造性豊かで斬新な「モノ」が多く開発され誕生しています。

今の日本は、この様な「モノ造り」に集中し
良い商品や製品を生産し、それに依存し顧客満足をさせていた
時代は終焉を迎えつつあると私見乍ら受け止めています。

今日迄の日本は、「モノ」やそれに関わる情報が巷に氾濫し、
結果として長期的なデフレ現象を引き起こし、
過度な価格競争をする社会になってしまいました。

日本の素晴らしい「モノ」をどう使い、どのような「コト」が出来るのか、
素晴らしい「モノ」をどのようにして楽しむかと言った「コト」が出来るのかと言う
「おもてなし」の心の提供と活動が重視されつつあると考えられます。

これからのビジネスやサービス業は、
何時までも過去の名声や歴史に拘るのではなく、
この「コト」に目を向け、どうしたら顧客やお客様に
「モノ」を使って楽しんで頂けるのかという「コト」を
柱にして積極的に取組む必要があると思われます。

即ち、ハードの「モノ」だけに限らず、行動や思考、感動、思い出作りなどの
ソフト面の「コト」に、夫々の価値を見つけ出し、それを求めるようになってきました。
私達を取り巻く環境も周りの「モノ」に対する意識の変化が随所に見受けらます。
言い換えるなら、今の日本では、
「リアル=実在(モノ)」だけでなく、「バーチャル=現象(コト)」である、
「モノ」から「コト」への転換時期きていると言っても良いと思われます。
それは、これだけ多くの「モノ」が社会に溢れ出て来たことにより、
生まれた現象ではないかと思われます。


私達が「モノ」を見る目が変わってきた理由は、
溢れるばかりの余りある大量の「モノ」や溢れる情報に
囲まれていることに起因しているのかも知れません

「モノ」が少なければ、人々は皆その少ない
「モノ」を確りと見つめざるを得ませんが、
現在のように様々な「モノ」に溢れ、その「モノ」余りの現象が生まれ、
そして「モノ」関する様々な情報が飛び交う。
このような現在の社会で長い間生活していると、
人は「モノ」そのものを確りと心眼で見なくなるようになってしまいます。

一例を挙げますと、
飲食業界で原材料となる様々な「モノ」、店舗の造り、
店の雰囲気や器などの「モノ」だけでは
健全な営業を続けることが出来ない状況も垣間見られます。

各店舗にある色々な「モノ」をどのように使い、どの様に楽しんで頂くか、
と言った視点で顧客確保を図るような営業が望まれます。

飲食店の商品と言われるその店独自のメニューでは、
それぞれの立場の料理人が腕を競い、
原材料となる「モノ」をどのように生かし、
如何にして「モノ」の持つ本質の味を生かし、
驚愕や感動を与えながら提供するかと言ったことが
多くの人々から注目を浴び、専門誌でも取り上げられたり、
料理番組などでも高視聴率を上げています。


人的なことでは、お客様を主に考えたマニュアル重視のサービスから、
もてなす側、おもてなしを受けるそれぞれの人の独自の人間性を重視する
おもてなし」へ変化していることもその表れであると思われます。
それは、茶道の「主客一体の精神」が改めて見直されていることにも現れています。

人は「モノ」を買う迄のあれこれと考える期間と実際に買った瞬間は、
嬉しく楽しいけれど、買った後は意外に楽しくなくなってしまうものです 。

そのようなことの起きないように、購入した「モノ」を使うなどして、
仲間や親しい友と時間を共有しイベントに参加する、
大切な人と一緒に過ごす時間を大切にすることなどと
言ったことや周りの人のために奉仕し活動や親切に接するなどの
好きな「コト」について、より深く掘り下げて生活に
生かして行けば良いのではないでしょうか。

このような“コトを創る”ことで自分は勿論、
周りの人も幸せにすると考えられます。
顧客のみんなが本当に評価するのは
今まで重視されてきた「モノ」やサービスではなく、
自分自身の生活や意識、経験が変わる「コト」ではないでしょうか。

これからは、物品や姿形のあるリアルな「モノ」を提供するだけの活動でなく、
顧客がこれまでイメージしていなかった未知のバーチャルとも言える新たな
「未知や未来の経験」による「感動・余韻」を提供して行くことが
健全な企業の成長は元より、日本の国や国民にとっても大切だと思います。

結論として、これからの時代は「モノ」として商品を提供販売するだけでなく
その「モノ」をいかに生かして楽しむか、と言った「コト」にも視点を置き提供することが
様々なビジネスや人との繋がりに必要であるということです。
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Theme:  「おもてなし」教育 | Genre: ビジネス

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